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守ってくれる人も、支えてくれる人も居ない。
子供は日に日にボロボロになっていった。
それでもよく耐えていた方だったのだ
――化け物っ!!!
その一言で子供を繋ぎ止めていたか細い糸はぷつんと切れてしまった。
心を失っのだ。
心を失った子供の瞳には光がうつることは一切なく、子供は笑わなくなってしまった、否、笑う事を忘れてしまった。
澄んだ色をしていた紫と青の美しい瞳は濁った色に変わり、泣く事もせずに、笑う事もせずに、ただただその身が朽ちるまで生き続ける事しか選択肢がなかった。
――――――――――
『……心を失ったその子供はついに暴走を始めてね。
俺達神がそれを抑えて一時的に封印したんだよ。
だけどその封印は一時的なもの、何時かは解けてしまう……だから』
零「俺を転生させた…」
『そう、君が死んだのは間違いなく俺のミス、だけど君の魂を見た時これは運命だとおもったよ。
誰にも負けない強い心、だけど闇を理解してて包み込む事が出来る……その子の心はまだ死んじゃいない、奥深くに眠っているだけ。
君なら助けられる…そう思ったから君の魂をその子の身体にうつしたんだ。
どうか…助けてあげて…!」
聞いていて心が締め付けられる悲痛な神の声。
だが、俺は…。
零「…こいつを…助ける事は出来ない…」
『っ!!!』
零「こいつは身体も心もボロボロになったんだろ?
いくら身体は癒せても、心は癒せない。
だが………こいつが目を覚ますために、光を見せるために叱るくらいはしてやる。
面倒くさいがな」
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