脇役はヒロインに恋をする

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ダムダムダム…… 誰も居ないはずの体育館にドリブルをしている音が聞こえた。 俺はバッシュに履き替えて体育館に入る。 別にビックリはしなかった。どうせ誰かいると思ってたからな。 部活無い日はいつも祐樹はコソ練してたし、顧問のあいつが体育館にいることなんてしょっちゅうだし。 そんなわけでなにも気にせず体育館の中へ入る。 ダムダムダム…… ドリブルの音が一定の音で体育館中に響いていた。 誰も居ない体育館は本当に音がよく響く。 そしてドリブルの音が鳴り止むと、その華奢な両手でボールを持ち、シュート体制に入る。 小さな手からボールが弾かれ、ボールは宙へ投げ出される… そしてボールは…… 「はぁ… また外しちゃった…」 ゴールリングへ全く届いていなかった。 そのボールはころころ転がり俺の足元へやって来た。 「……なにやってんの?」 素朴な疑問。 俺はその女の子に尋ねてみた。
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