1話 始まりは5月から

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僕達の部室は旧校舎の三階の301号室で、そこで部の活動をしている。 とは言っても、ただ皆でおしゃべりするだけだけど。 旧校舎に行くにはまず校舎から出て、右側に進むとすぐ近くに旧校舎の昇降口の扉が見えるからその扉を開けてすぐ近くにある階段で三階まで上がる。 エレベーターさえあれば楽に着くのだが残念な話、旧校舎にはそんなものはないのだ。 従ってthe部の部員のみんなはいつも部室に行くたびに一苦労をする。 そんな事を考えながら、僕は階段をかけ上がっていった。 2分位経ったかな? やっとの思いで目的地の三階に着いた。 部室の301号室は左端にあるので左に向かって走りほんの数秒で着いた。 部室の扉を開けようした瞬間、部室の中から声が聞こえた。 「でさ~」 「うんうん、それでー」 他人からは他愛もないガールズトークに聞こえるだろう。 だけど僕は知っている、今部室で聞こえてくる声の主たちはthe部のメンバーの中で一番厄介な人達だということを。 はぁ、今回もまた授業よりも疲れる1日になるだろうな。 そんな事を思いながら、とりあえず一度深呼吸をしてから部室の扉を開けた。
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