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すると両手に、手鏡を持った両手から熱さを感じた。
直接ではない、折りたたみ式手鏡が熱くなりそれを手にしていた私の両手が熱くなったのだ。
「あつい!」
熱さに耐えきれなくなった私は手鏡を投げ捨てた。
「ぎゃあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」
それと同時に流沢先輩の断末魔のような声が聴こえた。
よく見てみると流沢先輩が腹の部分を抑えたまま倒れていた。
そして私はすぐに気づいた、どうやら先輩が放ったビームが私の手鏡に当たり、それが反射して先輩の腹の辺りに当たったんだろう。
手鏡も捨てたものじゃないな。
とりあえず私は倒れている先輩を後にして中十を再度探すことにした。
「中十、大丈夫?起き上がれる?」
幸いにも中十はすぐに見つかった。さっき先輩がいた近くの車の下でロープでぐるぐる巻きにされて倒れていたんだ。
「ん、ああ嵯峨野か、なんとか少しだけ……」
「良かった、それじゃ学校に戻るわよ」
私は目が覚めた中十と共に駐車場から外に出た。
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