3話 あの大人気主人公のように上手く扱えないなんて

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(中十) 今日は本当にいろんな事が起きた。 朝起きて普通に学校に行こうとしたら突然意識を失って。 目が覚めたら見知らぬ場所にいて、しかも縄で手足を縛られて。 で、突然現れた流沢に何か虫除けスプレーみたいなものを顔にかけられてまた意識を失って。 で何故かは知らないが突如嵯峨野の声がして、目を無理矢理開けたら目の前に嵯峨野がいて、逃げるよ、と訳が分からない事を言って突然僕の手を掴んで走り出して、それから学校に着いて…… それからなんかうんたらかんたら起きて、 で、部室に来て数分後、戸塚部長が自分がオサに目覚めたことを僕達に告げて、 そして今に至る。 「え、えっと、」 とりあえず部長に質問してみた。 「オサって、僕や嵯峨野が持ってるあの能力的な…?」 「そう、そのオサ」 あぁ、マジですか… 「でも、二人のとは違って私のはちょっと特殊と言いますか、別物と言いますか…」 特殊?僕や嵯峨野みたいなありきたりな能力とは少し違うのだろうか? 「ねえねえ、戸塚のオサってどんなオサ?」 お、南雲先輩も話が気になったらしい。 「うーんそうね。具体的に言えば未来予知に少し近いほうかな?」 未来予知か、部長には似合ってそうな能力だな。
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