3話 あの大人気主人公のように上手く扱えないなんて

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「見えた!じゃなくて聞こえた!!」 て、ホントかよ! 「ねーねー、なにが聞こえたの?」 南雲先輩が質問してみた。 「うーん、まずさっき聞いた声は人の声でー。そう、中十君と同じ声だったような…」 「え?僕ですか?」 僕は思わず声を挙げてしまった。 「かも知れないんだけどね、確か中十君似の声で『参りました』と言ってたけど」 「え!じゃあ中十はこの後『参りました』って言うの?」 南雲先輩、いちいち反応するなぁ…… 「でも僕が、いつ?」 「さぁ…、私自身もこの予知が当たるのかさえ分からないからね。ひとまず様子をみてみないと」 なるほど、予知したことがすぐに起きるわけじゃないんだな。 どうせ予知が当たるのを見るまでは南雲先輩は部活終わらせないと思うし、僕がわざと予知したことを言っても南雲先輩は案外鋭いからきっとすぐばれる。 なら予知が当たるまで我慢して待つしかないか……。 …………。 …………。 …………。 という訳でみんなで30分待ったわけだが。 何も起きないな……。
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