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と思っていたら油断した。
南雲先輩、意外と握力強かったんだなぁ…。
「い、言ったろ中十。私は強いって…」
はい、その通りです。まさか先輩がこんなに握力強いだなんて知りませんでした。
ですが……
「え?」
南雲先輩があっけらかんとした声を出したのもつかの間。
先輩の右手の甲は、僕の右手によってテーブルに押しつけられていた。
「ちくしょーーーーー!!!!!!」
「はい、まずは一勝目。次はーー?」
「わたしだよ~~~~!」
今度は嵯峨野か、てか男の二人はやらないのか?
「理夜先輩達はしないんですか?」
「生憎だけど僕は同性の手は握らない主義なんで」
なんじゃそりゃ、もっとマシな言い訳出来ないのか。
「俺は後でいいよ、先にお二人でどうぞ」
と藤宮が言った。
ハイハイ、分かりましたよ。
それではお言葉に甘えて女の子と勝負させてもらいます。
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