始まり

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僕は勇気を出してベッドから降りて、山下くんが寝てるソファーへと近づいた。 「山下くん…」 小さく呼びかけると、山下くんは目をパチリと開いて、僕を見るなり飛び起きた。 「っ…手越起きて大丈夫なのか?」 「大丈夫です…それより山下くん、少し話をしませんか?」 少し間があったけど、山下くんは首を縦に振った。 「どうして、あの日から僕を避けたんですか?僕はただ話がしたくて…」 「…怖いんだよ、人と向かい合うのが。だからお前が近づいてきたらあからさまに避ければ、諦めるだろうって。…でもお前ずっと話しかけようとするし…今日だって俺呼びながら倒れるし…心配だったんだよ。」 「ごめんなさい…心配をかけて。山下くん、もう大丈夫じゃないですか。ちゃんと僕と向き合ってる!…すごくうれしいです!」 僕がニコニコ笑ってると山下くんはどんどん顔が紅くなって…。 「お前っ…そんなハズいこと平気で言うなよな!!」 「そんなぁ、正直な気持ちを表現してるだけですよ。」 こんな風に話せるなんてすごいうれしい!!山下くんが少しずつでいいから、僕に心を開いてくれたらいいな…。 それからマネージャーさんが来るまで、ちょっとずつ話をした。
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