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手越は顔を傷つけて、周りに相当怒られてたけど、何故か手越は笑ってた。
俺だったら、あんな風に笑えない。
あの時、傷だらけの手越に謝られて、俺の中にあったモヤモヤした感情はすっかり萎んでしまった。
―もう少しだけ、様子をみようかな。
みんなにはわかんないだろうけど、少しだけ心の扉を開けてみてもいいかな?
…なんて、ぜってぇ言わねぇけど。
「山下くん!」
「!!うわっ!!なんだよ手越!?」
いきなり声かけられて、変な声になっちったしυ
「昨日はいろいろとありがとうございました!母さんうるさかったでしょυ」
「いや…そんなことねぇよ」
「…こんなことなら、部屋片付けておけばよかったυυ」
ポカンとしてる俺をよそに、オロオロと百面相する手越が面白くて、クスリと笑ったら。
「あ!山下くん笑ったぁ」
って俺以上に笑う手越。相変わらず変なヤツだ。
いつの間にかリハーサルの時間になってて、俺たちは慌てて部屋へ移動した。
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