返歌

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「はぁ…はぁ…」 小一時間くらいあちこち聞いて回ったけど、やっぱりそう簡単に情報は集まるもんじゃない。 息切らして、汗もかいてて、身なりも乱れて、情報集まんなくて…っていまの俺かなりカッコ悪いな。 とりあえずどうしようもないから、その辺のベンチに腰掛けて、俺は今後どうやって情報を集めるか考えることにした。 『はははっ…ダッセェ!!』 廊下に下品な笑い声が響いて、軽くイラっとする。 よく見ると、どっかで見た顔だった。 多分事務所の研修生の奴らだろう。 相変わらずでかい事務所だから、いちいち一緒に働くこともない奴らの名前と顔なんて覚えてられない。 『しっかしあの手越って奴生意気にも程があるよな!!』 『ことごとく俺達の邪魔ばっかりしやがって…でも弱いから全然意味ねぇのにな』 『本当だよ…はははははっ…』
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