始まり

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―帰り道 「なんであんなにカッコいいのかなぁ…」 今日一日を振り返りながら見慣れた道を歩く。 「グループに恥じないように、山下くんに迷惑かけないように頑張らなきゃ!!」 思わず大声で言ってしまい、周りの人の冷たい視線が思い切り刺さる。 「し、失礼しましたぁっυ」 僕は全力疾走で、その場を駆けていった… ――――――――――― やっぱデビューしたてなだけあって、仕事が次から次へとあって。 目まぐるしく時間が過ぎていく。 今日はテレビの収録があって、未だにカメラ慣れしてない僕にはいちばん気を遣う瞬間で。 「練習通りにできるかな…υ」 手のひらに何回も人を書いて飲み込むけど、逆に緊張するよっυυ 「わっ!!手越なにしてんの?」 「ひゃっ!!!!…なんだ小山くんですかυびっくりしました↓」 後ろから背中を叩いてきたのは先輩でメンバーの、小山慶一郎くん。 「そんな緊張すんなよ。…なんてオレもすげー緊張してるんだけどねυ」 僕と同じように手のひらに人の字を書いて飲み込む小山くんを見てると、自然と笑みがこぼれる。 「よかった、笑ってくれて。さっきから笑ってなかったからさ☆」 「ありがとうございます!!」 一緒に頑張るぞって、僕の肩を叩いて笑ってくれた。 よし、僕も頑張る!!!! そして、収録に臨んでいった…。
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