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小山くんに話しかけてもらえて、優しさを噛み締めながら歩いてると、非常階段の隅に座り込んでる山下くんが見えた。
「山下く…っ!」
一瞬呼吸が止まった気がした。
だって山下くんが涙を流しているから…。
「っ…こんなとこ見られちゃった…ごめんな…」
必死に涙を抑えようと目をゴシゴシ擦る仕草が、なんでかわからないけど胸が痛くなる。
「…なんで泣いてるんですか?」
「手越に関係ないから!!…ごめん…」
「スミマセン…でも山下くんが泣いてると、僕ツライです。あコレ使って下さい!それじゃ失礼しました!」
山下くんに、持ってたタオルを強引に渡して僕はこの場を走っていった。
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