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「ただいまぁ♪」
誰もいない家に帰って来た。
「おかえりぃ♪」
母さんの声が聞こえた様な気がした。
部屋に散らかっていた洗濯物を集めて洗濯機に詰め込んだ。
洗濯物がなくなった部屋を片付ける事にした。
「みーがお母さんなのー♪」
ニコニコしながらみひろが片付けを手伝い始めた。
とももオモチャを箱に入れたり、紙くずを拾ってゴミ箱に入れていた。
スッキリした部屋の中を見渡し、ちょうど洗濯機が止まり、みひろが「ピーって言ったよー♪」と言いながら走ってきた。
洗濯物を取り出すと、みひろが「みーがお洗濯するねぇ♪」と、台所からベランダにイスを持ってきた。
「ゆうくん、イスに乗せて~♪」と、みひろがダッコポーズをした。
やっぱり女の子だなぁ~、見ていて微笑ましくなった。
「ちょっとトイレ行って来る。」
「うん、みーがお洗濯してる~♪」
声だけして、頑張って洗濯物を干している。
トイレに駆け込み、出ようとした瞬間…
ガッシャーン!!
「??みひろ??」
気になって、急いでみひろがいたベランダへ行くと…イスが倒れ、みひろがベランダに倒れていた。
「みひろっ!!」
すぐに抱き上げてみひろを見た。
頭から血が出ていて、眠っている様に動かない…。
時間だけが過ぎ、目を覚まさないみひろ…。
オモチャで一人遊んでいたともも気になって見に来た。
「みひろー?起きろよ~、まだ洗濯終わってないぞぉ??」
ニヤニヤしていたともが、時間が止まってしまった様に動かなくなったみひろを揺すってみた…反応もなく、冷たくなってきていた。
「みひ…ろ?ゆうくん、どうしたの~?」
何もわからないともは不思議そうな顔をしていた。
僕はひざをかかえてうずくまり、何も見ないようにしていた。
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