多々良と守護霊達

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どこに居ても、何をしていても、ただ普通に生活をしているだけで、色んな声が聞こえる。 特にここ最近の彼等は賑やかなのだが… 6月も下旬な25日の未明。 いつも賑やかな二人の他に、誰だかよく解らない人が一人増えてる。 24日の昼過ぎに俺は仕事で海瑠の家に一泊する予定で来日した。 そこにタイミング良くイッサが職場の先輩達と海瑠宅に遊びに来て… 日付が変わる辺りまでそこの人達とBARで飲んでて、その後海瑠の部屋で海瑠と、イッサの先輩のヒロさんとひーさんと俺との4人で、ついさっきまで雑談しながらダラダラ酒を飲んでた訳だけど… さっきヒロさんは自分の泊まる部屋に戻ったというのに、 ヒロさんの後ろに憑いていた、守護霊だと思われる男性が海瑠の部屋にそのまま居座っている。 ヒロさんの守護霊は、外見がヒロさんくらい…いや、もしかしたらもう少し若いかな? イッサの守護霊とどこか雰囲気が似ている気がするけど、それよりは少し大人っぽく感じる。 イッサも千もこの部屋には居ないのに、俺達が海瑠の部屋に来た時から、イッサと千の守護霊も俺にくっ付いて来てここに居た。 その三人が今非常に騒がしい。 イッサと千の守護霊…とか、言い方が面倒か。 以下よりイッサの守護霊を「カズサ」、千の守護霊を「黒蛇」と呼ぶ事にしよう。 それはさて置き… カズサと黒蛇が、何故ヒロさんの守護霊とも親しそうにしているのかが、今日彼等に会ってからずっと気になっていた。 多分俺にその話をしてくれようとして、カズサも黒蛇も、謎の守護霊もここに居るんだろう。 で、他のみんなが寝静まるのを待ってたのではないかと思うんだけど… 如何せん、其方三人で何やら話が盛り上がってしまってるので、現状としては騒がしいだけ。 俺、夜明け前には今日の日中の会議で使う資料纏めたいんだけど…
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