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記事―平成2012年8月1日
俺達はいつも5人で遊んでいた場所がある。
そこは昔、輸入してきた石炭を一度集めて日本各地に送られていたところだ。
砂で台形型に積もられた形をしたものが5メートル感覚でいくつもある広場。
ここの端のほうは斜面になっていて大きな円を描いている。
その斜面の先は壊れたトロッコや懐中電灯付きのヘルメット、軍手といった使用済で使えなくなった物が散乱している。
第二次戦争が始まって石炭を運ぶ為のトロッコや線路が壊されて機能しなくなり、だんだん人が消え、そこを手入れする人もいなくなり、雑草などが生えている。
俺達はそこで毎日のように遊んでいた。
これは、俺達の日常に突如降り懸かった災難の話し。
『10年前の約束』
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