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「おまっ、俺の事言ってないだろうな?」
「言ってないよまだ」
「絶対言うな!」
まさかそんな所に繋がりがあったなんて。
最悪だ。
うっかりぺらぺらとハルつながりのプライベートを暴露された日には……。
「ミツルに頼もうかな。省吾に悪い虫がつかないように……」
「マジで絶対、やめろ」
焦る俺が気に食わなかったのか、力いっぱいに手首を掴まれた。ギリギリと骨が軋む。
「痛っ」
「心配だな、駄目だよ。浮気したら許さない」
冷ややかに俺を見下ろすハルに、ゾクリと痺れが走る。
そうだ。俺の知っているハルは、こっちだ。
独占欲の強い、肉食の雄。
「省吾は、俺のものだよ」
この男に、俺は捕まったんだ。
◇◇
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