週末(社会人四年目:七月)

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「おまっ、俺の事言ってないだろうな?」 「言ってないよまだ」 「絶対言うな!」  まさかそんな所に繋がりがあったなんて。  最悪だ。  うっかりぺらぺらとハルつながりのプライベートを暴露された日には……。 「ミツルに頼もうかな。省吾に悪い虫がつかないように……」 「マジで絶対、やめろ」  焦る俺が気に食わなかったのか、力いっぱいに手首を掴まれた。ギリギリと骨が軋む。 「痛っ」 「心配だな、駄目だよ。浮気したら許さない」  冷ややかに俺を見下ろすハルに、ゾクリと痺れが走る。  そうだ。俺の知っているハルは、こっちだ。  独占欲の強い、肉食の雄。 「省吾は、俺のものだよ」  この男に、俺は捕まったんだ。 ◇◇
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