-1- 物事のきっかけって、些細なことなんだ。

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アイラの親父さん、ニコラス叔父さんは、そんな凶悪モンスターが居住区に入ってこないように、定期的にモンスターの退治をしている警備隊所属している。 一応この街の公式な職業の一つである。 「え?でも俺たちまだ学生だぜ?」 「警備隊の正式な依頼だし、学校にも書類提出したっつってたし。まぁ、いいんじゃね?」 「そんな大雑把な...」 この街は吉野桜王国経営で、法律により18歳までの町民は学校に通う事が義務である。 学校といっても、自分の身を守る為に必要な事(剣術、体術、応急処置、魔法、召還術など)を教える、いわゆる武術学校だ。 一歩でも町の外に出れば、すぐにモンスターが寄ってくる。 そいつらから、せめて自分の身は守ろうってことで、学校が建てられたそうだ。 基本的な知識が身につくまでは、本来街の外に出る場合、学校側の許可が必要で、生徒たちだけで実戦してはいけない決まりになっている。 「一応学校に申請出てるなら、教官もいるだろうし、どうする?トウマ」 「...滅多に...無い機会...いこう...」 確かに、基本はモンスターの模型や、教官たちの講義を聞いて覚えるくらいだから、実戦の機会なんて滅多にない。
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