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『「えっ?」』
それは二人にとってあまりに唐突過ぎた。"彼女"もいきなり自分の名前が呼ばれたことに驚きを隠せないようだった。
しかし先生は、俺(俺達)に構うことなく続けた。
「実は僕、霊感ってのが強いらしくて見えるんですよ。幽霊的なモノが」
ユ、ユーレイ?精神科の先生がそんな非現実的なモノを信じているのか?
「えぇ、実際に居ますよ。ここにも霊に取り憑かれている患者がけっこう来ますし」
@$☆※△%!!!
「こ、心も読めるんですか?!」
「おっとゴメンゴメン、驚かせてしまったね。僕が使えるのはほんのちょっとだけど、読心術をとことん極めると相手の……あー、今話す事でもないか」
「???。ところで、どうして俺の中に彼女がいるって分かったんですか?」
「……そこなんだけど、外科の方から一応、彼女の脳波を診といてくれと頼まれてね。
まぁ、機械でやった方がいいんだろうけど、ぶっちゃけ僕が彼女の心を見た方が速いし正確なんだ」
その時の神元先生の表情はなんとも誇らしげだった。いわゆるドヤ顔だ。
「で、いざ診てみたら肝心の"彼女"がいなかったってわけですね」
「うーん、半分正解かな」
半分?
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