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その時俺は真久の言葉を思い出した。
"知世は俺達が守る!
たとえこの体が喰われても"
「くっ!ううぅぅ…」
喰われてもいい!
でも、知世は守る!!
「うおおおお!退けやがれ!ちびっこ共がああぁぁ!!」
腕や足を噛み付かれながら……痛みに絶えながらも、噛み付いている恐竜達を引き剥がした。
「ギャアッ!」
「真幸さんっ…!」
知世が俺に近づき、起き上がらせてくれる。
「どうした?!そんなものか!ちびっこ共!」
地面にへたれ込んでる恐竜達に言うと、ズシン…と地面が激しく動いた。
………奴だ。
何かを俺達に投げつけた。
「真久!」
怪我はしていないが、真久が腹を抱えたままゆっくりと起き上がった。
そして俺の隣へ来ると、知世を守るようにして恐竜を睨み付ける。
「マサヒサよ…トモヨを最後まで守れなかった男が…何故そこまでして…」
真久は舌打ちをして「知るかよ」と呟いた。
「けど、見捨てられるかよ!初めて会った人でも、か弱き女の子を放っておけるかよ!」
腹を抱えながら叫ぶ。
恐竜は口を開け、「ならばトモヨと喰われるがよい」と言い、口を近づけた。
真久!!
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