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そう理解したのと同時だった。
僕は目線をメギア先輩から逸らしたマールス先輩と目があった。
……ような気がした。
するとマールス先輩はこちらの方にスタスタと歩いてきた。
「私とパートナーになってくれ!!」
「はい!!……はい!?」
僕はマールス先輩の質問に半ば反射で答えていた。
パートナー契約は実は決められた日には簡単に結ぶ事ができる。
校舎を覆うように魔法陣が描かれているので、校舎の中で2年生が申し込みをして、された人がOKの返事をするだけで結ばれてしまうのである。
しかも、基本的に一生に一度のパートナー契約が……
そう、僕はこの時パートナー契約を受諾してしまったのだ。
しかも、契約は魔術師>従騎士で交わされる。
僕は才能はないがメイジクラスで、マールス先輩はナイトクラストップの実力を持つ。
つまり、普通では絶対にありえない組み合わせになってしまったのだ。
「……ありえない」
その場で一番最初に声を挙げたのはメギア先輩でも、マールス先輩でもなく、僕だった。
「お、おい、お前!?」
半ば絶叫のようにメギア先輩が声を掛けて来た。
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