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「ずっと寝込んでたって聞いてたから心配したけど、回復したみたいで良かった」
落ち着いた口調でそう告げた雄太に、まりあは顔を歪ませた。
「……心配してくれたの?」
「ああ。大事にならなくて良かったよ」
どうしてだろう。
今はこんな風に気遣われても、ちっとも嬉しくない。
特別な力を持つ私を当たり前のように心配してくれてるだけ。
その力が無くなった今の私は、本当にただの『親戚の女の子』なんだ。
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