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「ただいま……と」
まりあが学校から帰ると庭のテーブルで樹利と話す雄太の背中が目に入り、まりあの心臓は強く音を立てた。
……雄太君。
雄太は樹利と何かを語らったあと、それじゃあ、という様子で会釈して、立ち上がった。
帰るところなんだ……。
ドキドキと鼓動が打ち鳴らす中、まりあはゴクリと息を呑んだ。
雄太は門に向かって歩きながら、まりあの姿に足を止めた。
視線が合い、更に鼓動が強くなる。
変わらないかわいらしい顔立ちに似つかわしくない、冷静な表情。
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