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「雄太君にとっては残念でしょう?
私に優しくしてくれたのも、イギリスに連れて行ってくれたのも、私の特異体質があってこそなんだものね?
普通の女の子になった私は、雄太君にとって、何の価値もない存在でしょう?」
涙目でそう訴えたまりあに、雄太は黙り込み、しばし言葉を発しなかった。
その沈黙に急にバツが悪くなり、まりあは目を伏せた。
「まりあが……」
そう漏らした雄太に、まりあは息を呑んだ。
「まりあがそう感じるなら、そうなのかもしれないな」
静かにそう言った雄太に、まりあは目を開いた。
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