第6章 『白い天使』

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「雄太君にとっては残念でしょう? 私に優しくしてくれたのも、イギリスに連れて行ってくれたのも、私の特異体質があってこそなんだものね? 普通の女の子になった私は、雄太君にとって、何の価値もない存在でしょう?」 涙目でそう訴えたまりあに、雄太は黙り込み、しばし言葉を発しなかった。 その沈黙に急にバツが悪くなり、まりあは目を伏せた。 「まりあが……」 そう漏らした雄太に、まりあは息を呑んだ。 「まりあがそう感じるなら、そうなのかもしれないな」 静かにそう言った雄太に、まりあは目を開いた。
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