第一章、自己アピールは大事

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「……ぅゎぁぁぁあ」 「ほら!また!」 「今のは俺にも聴こえた」 また聴こえた謎の声を不審に思い、駿斗と捺姫はその場で立ち止まった。 この行動がこの先、自他共に迷惑がかかる事も知らずに。 「…ぅゎぁぁあああ」 「誰だ!出てこい!!」 「ねぇ…怖いよ、駿斗……」 突然駿斗の腕に抱きついてきた捺姫に一瞬胸を高鳴らせてから、彼女を安心させるため笑いかける。 「大丈夫、捺姫は俺が守るから」 「駿斗ぉ……」 涙目+上目使いという、思春期男子には効果抜群のコンボを無意識に作り出す捺姫に駿斗は謎の声も忘れ見惚れる。 と、その時。 「うわああああああああああリア充死ねぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!」 ───明確な殺意を剥き出しにし謎の声の主、駿斗や捺姫ど同年代くらいの少年は、 駿斗に華麗な『空から落ちる速度を上乗せした』ドロップキックを決めた。 この少年が何故空から落ちてきたのかを語るには、10分程遡らなければならない。 ニュートンはリンゴが落ちるのをみて思った。 万有引力じゃね? 俺の隣に住んでるおっちゃんの先祖はこう思った。 おっぱいもみたい。 という訳で落下中です。
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