始まりの時

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「では、召喚を始めてください」 先生の指図どうりに、俺は呪文ん唱える 勝「『我の剣となり、盾となる永遠の友よ。今、その姿を我に示せ!』」 言い終えると、魔方陣が赤い光に包まれる。 勝「さぁ、来い! 俺の最強の使い魔よ!」 さらに光が増し、俺は目を瞑る。 勝「す、すごい光だ! これなら……!」 期待に胸を踊らせ、光がおさまった魔方陣を見る。 そこには…… 「ピィッ!」 勝「……はぁ?」 赤い、ふさふさな頭が特徴的な雛鳥がいた 「ピィピィッ!」 「これは……レッドバードの雛鳥ですね。ランクにすると下級」 勝「………」 ダメだ。もう何も言えん…… 勝「あ、あの、もう一度召喚というのは……」 「無理ですね」 勝「ハハハ……ですよね~……」 と答えてガックリと肩を落とす。 もう笑いも何もでない 勝「ま、契約だけでもしとくか」 「ピィ!」 レッドバードの頭に手を翳す 勝「『選ばれし者よ、今ここに、我との契約を交わす』」 契約を終えると、俺の手の甲に契約印が現れる 「はい、確認しました。では、戻ってください」 監視担当の先生がそう言い、俺は引き返す。 「ピッ!」 勝「のわぁっと!?」 突然、レッドバードが頭に乗ってきた。思わず、よろけてこけそうになる 「ピィピィ!」 勝「危ねえだろうが……にしても元気だよな」 「ピッピィー!」 そんな問いに、話して答えてくれる訳でもなく、レッドバードは鳴くだけであった 勝「そうだ。名前だ。どうするか」 あんまり、変な名前だと、あの結子にバカにされる それだけは、回避せねば! 勝「ん~……ヒナタ、ヒナタでどうだ!」 「ピッピィ!」 勝「そうか、お前も嬉しいか!よろしくな、ヒナタ!」 ヒナタ「ピッ!」
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