二章

3/25

177人が本棚に入れています
本棚に追加
/87ページ
福村「というわけでだ。来週からサバイバルが始まる。お前たちはクラスで7人班を6つ作ってくれ」 あの模擬戦から数日後、福村先生から突然告げられた 「先生、サバイバルとは?」 クラスの一人が質問する。すると、福村先生はうむ、と頷いた 福村「サバイバルってのは、毎年うちの学校であるイベントだ。全生徒参加のチーム戦で、生き残れば、本選の出場資格が貰えるんだよ」 なにか質問は?と福村先生がクラスを見渡した。すると、結子が手を挙げる 福村「平井、質問か?」 結子「はい。生き残れば…というのは、死ぬこともあるのでしょうか?」 死ぬ その一言に、クラス中がざわめきだす もともと、召喚士というのは、この世界に存在する魔物と戦うために存在する 故に、その戦いで負ければ、それすなわち死 実際、何度か召喚士が死亡した話も聞く 福村「あぁ、それについては安心しろ。今回のサバイバルの場所は学校所有の森だ。動物や虫はいるが、魔物は学校長が結界を張ってるから大丈夫。それに、生徒にはペンダント型の防衛具が配られる。これは、ダメージを肩代わりしてくれるもので、一定のダメージをくらえば、割れて生徒が学校に強制送還されるようになっているんでな。だから、お前たちが心配するようなことは何一つ無いからな。存分に暴れてこい!」 福村先生の説明が終わる。とにかく、安全面は保証されているようだな 結子も納得したのか、席につく 福村「他は?もうないのか?」 すると、一人。小さく手を挙げる男子生徒がいた 福村「ハァ、西野田………男なら、もっと堂々と手を挙げろ。一瞬分からなかったぞ」 西野田「えっと、す、すいません」 先生から注意を受け、西野田は素直に謝った 福村「で?何だ?」 西野田「あ、はい。さっき言っていた本選というのは…………」 福村「おっと、そういやそうだったな」 ワリィワリィと言いながら、福村先生は説明を始める 福村「本選ってのは、さっきも言ったように、サバイバルで生き残ったやつが行う大会だ。まぁ、生き残りと言っても、全チームの中から8チームなんだがな。形式はトーナメント戦で、勝負内容はその時に決められる。優勝すれば、食堂の無料券一年分に、マジックアイテムなんかかが貰える。………まぁ、こんなとこか。分かったか?」
/87ページ

最初のコメントを投稿しよう!

177人が本棚に入れています
本棚に追加