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真太「……こっち」
皆が固まって動かないなか、唯一平然としていた真太
俺たちに小さく一言告げると、そのまますたすたと歩いていく
忠邦「……とりあえず、真太についていくぞ。もともたあいつの情報だし、知っていることは間違いないだろうしな」
たしかに、あの真太のことだ。わざわざ無意味な場所を拠点の候補にあげるわけがない
勝「まぁ、ついていけばいいだけだ。結子、行こ……」
結子「ほら、澪。そこ危ないから気をつけて」
澪「ちょ、ちょっと怖いよ~……」
河野「な、泣き顔……だと!?これは良いものを見た!」
直生「手を貸すよ」
忠邦「お、すまないな。助かる」
………あれ?いつの間に皆登ったの?
後ろを振り返っても誰もいなかったので、再び視線を前に戻すと、そこには真太のあとを追って岩場を登る結子たちの姿
勝「お、おい!俺を忘れるなってぇ!」
俺も皆に続き、岩場を登ったのだった
勝「ふぅ……やっとついたか……」
忠邦「なんだ?いまついたのか?勝」
そう言いながら、俺に手をさしのべてくる忠邦
勝「お前らが置いていくからだろ……」
俺はその手を取り、その場で立ち上がった
ドドドドドドドドド!!!!!!!!
勝「……にしても、こんな近くで見ると、すげぇ迫力だな。本当に通れんのか?」
目の前には、さきほどの位置からみた滝とは思えないような勢いで落ちていく滝
まともに当たれば、怪我だけじゃすまないだろうな
真太「……この道通る………おちることはないから安心して……」
真太は俺たちにそう言って、目の前の幅一メートルほどの道を歩いていく
河野「へぇ……滝の裏ってこんな風になってんだなぁ……」
直生「……そうだね…」
河野「あ………すまねぇ」
ん?あいつらは何をしゃべってんだ?
勝「なぁ。何で、今謝ったんだ?どこにも謝る理由がなかったと思うんだが…」
河野「いや、何でもねぇよ。気にすんなって」
そうか?そうなんだったらいいんだが……
河野に続いて、直生にもそういわれてしまッたので、俺は聞くことをやめた
……ほんと、なんだったんだろうな
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