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結子「あら、結構広いのね」
澪「ほえ~……寮の5倍くらいはあるんじゃないかな?」
真太のあとについていくと、ドーム状になった場所があった
周りは岩でできているため、固いことが難点だが、滝の方から日差しが入ってくるため、そこまで嫌な場所ではない
勝「にしても、真太もよくこんな場所を見つけたな」
真太「………情報なら任せろ…」
そう言って、持っていた枝を脇において、岩の壁にもたれ掛かるようにして座った
俺たちも同じようにして座る
忠邦「ここなら、水の補給もできるし、敵にも見つかりにくいだろう。……まったく、頼れる親友だな」
真太「………もち…」
真太は忠邦に向けてブイサインを送る
忠邦「……もうちょっと謙虚にはならんのか…。まぁ、いいか。そろそろ日もくれる。皆、集めた材料をこっちに集めてくれ」
滝から漏れてくる光はもうすでに赤く染まっている
俺達は滝越しに見える夕日を見ながら、枯れ葉や薪の枝を忠邦の近くに集めた
勝「大分暗くなったな……」
忠邦「そりゃ夜だからな。当たり前だ」
外もすっかり闇に染まるなか、俺達は焚き火を中心にして、集まっていた
勝「いや、そりゃそうなんだけどさ……」
ならどうした?と、忠邦は火に枝をくべながら言った
勝「今日でなん組くらいが減ったのかなぁってさ」
結子「別に、気にすることないでしょ。大事なのは、私たちが残ってるかどうかなんだし」
と、俺のとなりに座っていた結子が口をはさんだ
忠邦「まぁ、気になるのは分かる。平井の言うことももっともだ」
忠邦はまた枝をくべる。
河野「でも、毎朝何組残ってるのかって、全員に伝えられるんだろ?なら、朝まで待てよ」
俺の向かいで、寝転がっている河野がそう言った
……直生が迷惑そうにしてんのに気付かないのか?
澪「でも、やっぱり、事件とかなんにも起こらずに終わるのが一番だよね~」
結子の隣に座っている澪が、ふと、そんなことを漏らした
真太「…………そう言えば」
忠邦「?どうかしたのか?真太」
そんな澪の呟きに反応したのか、ボソリと、真太が呟いた
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