サバイバル

12/18
前へ
/87ページ
次へ
勝「………」 俺は物陰から様子を見終わると、洞窟の中へと戻り、そのまま布団を被る 勝「………さっきの話……」 あまりよく聞き取れなかったが、直生のやつが何かを抱え込んでいるような感じだったのは分かった 勝「何だったんだ…」 けど、俺が気にしたところで何も変わらない 直生が俺たちに話すときまで待つしかないのだ 勝「…寝よ………」 先程まで眠れそうになかったのが、今は直ぐに眠れるような気がする 俺は顔の辺りまで布団を被ると、そのまま眠りについたのだった バシャッ! 勝「いっ!?つ、冷てぇ!?」 結子「いつまで寝てるのよ」 突然、顔に冷たいなにかがかけられたと思えば、目の前には空になったバケツを構える結子 どうやら、あれで俺の顔に水をかけたらしい 勝「……もうちょっとマシな起こし方はなかったのかよ………」 結子「叩いて揺すって殴って蹴っても起きなかったわよ」 勝「寝てる人になにしてんの!?」 てか、それで起きなかった俺もすげぇな!? 忠邦「やっと起きたのか」 と、そこへもう身支度を済ませている忠邦が登場 河野「お前以外、みんな準備できてるぞ?」 俺以外のやつらも、もうとっくに着替えており、俺のみが取り残されていた 勝「誰かもっと早く起こそうとしてくれなかったのかよ」 真太「………皆で叩いて揺すって殴って蹴っても起きなかった」 勝「全員でやったの!?」 さらに、それを真顔で言っちゃう真太もなかなかにひどい! 忠邦「どうでもいいが、早くしてくれ。今日はどっかの組と戦闘になるかもしれんからな」 直生「どうでもいいことはないと思うけど……」 忠邦の隣で、直生が苦笑いしながらいった そんななか、昨夜のことを思い出す ………いつか話してくれるといいな 直生「?どうしたの?僕の顔、なにかついてる?」 勝「んや、何でもない」 河野「おいおい、勝。お前、男が好きなのか?」 んなわけあるか。俺は河野を一発小突くと、準備に取りかかる 忠邦「よし、勝も大丈夫みたいだな。それじゃ、行くぞ!」 俺たちは洞窟から出発した
/87ページ

最初のコメントを投稿しよう!

177人が本棚に入れています
本棚に追加