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「ふふっ」
そう思うと、なんか可愛く思えて、思わず笑ってしまった。
「あ?なに急に笑ってんだよ」
と、また睨まれて喉がヒッと引きつった。
「…な、なんでも、ないです」
三科の前で笑うなんて不覚だった…
「…んだこれ…」
ぽそりと、三科から聞こえた言葉。…ん?
「え?」
「…あー…なんでもねぇ。帰るならとっとと帰れ」
ったく!本当に、言葉遣いが下手くそだよな
「ぅ、言われなくても…!…でも、その、ありがとう」
俺はそう言って、痛む身体を引きずって帰った。帰り際の三科の顔は見なかったけど、多分、めちゃくちゃ怖い顔だったんだろうな
そう思うと、少し笑えた。なんだろーな、変な感じだ。
それにしても、めちゃくちゃ痛いな…明日学校行けるのか…?てかこのこと冬馬に言うべき?いやいやいや、また更に変な心配かけそうだから黙っておこ。もうすぐ試合だし
それにきっと、これでもう三科と関わることなんて、無くなるよな…?
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