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「おい、うい! お前、なんてことを!」
部屋に上がった悠馬が一部始終を見て鬼の形相で飛んできた。
「早く離れろ。早く口を拭け」
俺の首にしがみつくういを引きはがそうと、ういの小さな身体に手を回す。
「やーだ」
ういがますます強く俺にしがみつく。
「お前、そこは、大きくなったらパパと結婚する!だろう?」
悠馬が本気で悔しそうな顔をしてういをのぞき込む。
「やー。パパきらいー」
ういが悠馬から顔を背ける。
「おい!」
ショックを隠し切れない悠馬に
「親と結婚できるわけないじゃん。無駄な夢見ない方がいいよ」
翔が追い打ちをかける。
「お前ーっ、ママと結婚するって言ってたくせに」
「ういは僕より聡明ってことだね」
「ゆいーっ、俺の味方がいない―――」
悠馬が部屋からにこやかに眺めていたゆいに泣きついた。
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