machi.番外編5

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「りょおにいー」 悠馬と翔と三人で追いかけっこになっていたういが、俺の足にしがみついてきた。 柔らかくて温かい。愛しい女の子を抱き上げる。 「だいすきー」 ういが息を弾ませながら、唇を可愛らしくすぼめて俺にキスする。 「ありがとう。俺も好きだよ」 柔らかい髪を撫でながらキスを返すと、 「あ―――っ」 悠馬がこの世の終わりみたいな顔で俺たちを指さして飛んできた。 「うい! こら! お前なんてことを!」 「…俺、将来お前の息子になるかもしれないな」 悠馬に向かってうそぶくと奴は蒼白な顔で固まった。 「え、…マジで」 次いで絶叫。 「マジで―――っ!!」 …世界の歌声をムダ遣いするなよ。 ういが声をあげて笑いながら俺にしがみついてきた。 その愛しい体温を抱きしめる。 そして。 いつかまたこんな風に心から愛しく思える誰かに出会う そんなあたたかい未来を想像するのも悪くない。
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