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ふふふっ。
ナースさんたちが優しい微笑みをくれて、ステーションを出ていく。
「…いいなぁ。あんな王子、あたしもほしい~~~」
「ってかさ。王子から推測するに、パパ、半端ないよね」
「超絶美形、間違いないよね」
開け放ったままのドアから、ナースさんたちの明るい声が聞こえてくる。ごみをまとめて、床にモップをかけながら、私も自然と笑みが浮かんでしまう。
私はここ中里大学付属病院で、清掃、洗濯、備品管理などの作業業務をさせてもらっている。
ナースさんたちは歳が近いこともあって気さくに話かけてくれる。
王子。
なんて呼んでもらっているのは、翔(カケル)のこと。
大事な大事な3歳の息子。
翔は私の全て。
…だけど。
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