いきなり物語が始まるわけではないワケで。

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表情には一切の辛さが見受けられない。 暑さなど気にせず高校に向けてどんどん歩を進めていく。 この暑いなか、渚一人だけは涼しげで。 向かう先にある楽しみによって、暑さなど気にしてないのだろう。 本日は土曜日。 普通の生徒なら学校は休みであり、各々休日を満喫するはずである。 しかし渚はとある部活動に所属していたため、こうして休みにもかかわらず、学校に来ていた。 そして、当の部活動はというと。 「面ッッッ!!」 竹刀が防具にぶつかる音と共に、かけ声が体育館に響く。 そう。 渚の所属している部活は、剣道部だ。
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