いきなり物語が始まるわけではないワケで。

6/15
前へ
/124ページ
次へ
剣道部の今年の部員数は二年生が二人、一年生が一人の総勢三人だ。 これは他のどの部よりも圧倒的に少ない。 しかも、大会で好成績を収めているわけでもない。 つまり、こんな活気の無い部活にわざわざ休みの日を割かれるというペナルティを科せられるのはイヤだと職員の誰しもが思ったのだ。 だから当初、顧問はできないだろうと予期された。 だがそこで、佐藤は顧問になることを立候補したのである。 職員一同、彼を止める理由は無い。 むしろ、都合がいいのでなんとなく話は進んだ。 ちなみに、これについての佐藤の真意は未だ誰も分かっていない。
/124ページ

最初のコメントを投稿しよう!

11人が本棚に入れています
本棚に追加