8人が本棚に入れています
本棚に追加
「千尋、ゲームで遊んだんなら片付けろ!」
俺は二階にいるであろう弟に声をかける。
が、反応は無し。その後も何度か声をかけてみるが返事はなかった。
俺は頭をかき、通学バッグを椅子に置く。
「まぁせっかくだし俺もしてみるか。」
学ランをハンガーにかけ、床に座りこみ懐かしのコントローラーに手を伸ばす。
「ははっ、ボタンがすり減ってる。」
よく使い込んだせいかボタンの表示が剥げていた。
手になじむコントローラーを片手に俺は電源のボタンを上にあげる。
「カチッ」
と心地のいい音がなりテレビの画面が一瞬ゆがむ。
≪テーレレーテーテーテーテーテーッテテー♪≫
数秒後、見覚えのあるスタート画面が現れると同時にファンファーレが流れ始める。
最初のコメントを投稿しよう!