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通りの方が騒がしくなってきた。
それもそのはず、人相の悪い男が、大人と子供ほどの身長差がある女の子を、地面に叩きつけたのだ。
いくら路地裏といえど目立って当然である。
「き、今日はこれくらいにしてやる。覚えてろ!」
少女は慌ててそう言い残し、人混みに消えていった。
私服のジャックと違い、制服の少女は、問題を起こせば確実に学園に知られる。
それを恐れたのだろう。
決してジャックから逃げたのではない、と思いたい。
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