260人が本棚に入れています
本棚に追加
パラケルスス魔法学園がある孤島、通称『学園島』に着いたジャックとリオンは、港で学園の校務員と話をしていた。
「以上で、入学手続きを終わります。
入学式は来週になりますので、遅刻しないように」
そう言った校務員は奇妙なほど無表情だ。
さらによく見れば、この港の至るところに同じ顔の人間がいる。
『似ている』ではない、『同じ』だ。
それもそのはず、彼女らはみな人間ではなく、ゴーレムなのだから。
ゴーレムとは、魔力によって動く人形である。
本来ならばゴーレムは、術者が魔力を供給し続けなければならないが、この学園島には島全体にまるごと魔法陣があり、それを使ってゴーレムに魔力を供給しているのだ。
学園にはこの魔法陣を使った仕掛けが、ほかにも多くある。
最初のコメントを投稿しよう!