7 誘われました…

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「七、忙しいんだ…」 二人でエレベーターに向かいながら、福原さんがポツリとつぶやく。 しばらく黙っていたかと思うと、突然、腕に手をかけられた。 「宮下さん、週末おヒマですか?」 角を曲がればエレベーターホールだ。 その手前でやんわりと止められた。 「はい?」 問われた意味がわからない。 普通に考えれば、誘われているってことなのだろうが。 そうなのか? 俺を誘っているのか? それとも… 「えーっと……ヒマというか…」 なんだろう、これは。 あの福原さんだ。 美人で、気立てもよくて、しっかりしていて。 お嫁さんにしたい女性、ナンバーワンだという噂。 そんな人に誘われているのに、なんだか胸騒ぎがして仕方がない。 どうしたらいいんだ? 「買物付き合って欲しいなぁと思って。七、忙しいみたいだし、宮下さんさえよければ」
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