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隣で宮下がため息をついている。
朝まで元気だったのに、急に暗い顔をして、何かあったのだろうか。
もらったイチゴオレを飲みながら考える。
本当は課長の話を、さくっと宮下にも伝えてしまうつもりだった。
でも、宮下の様子がなんだかおかしくて、言い出せなかった。
宮下にしてみたら、いい話ではない。
そうなったのは、俺のせいでもあるのだが、自分の選択に自信がもてなくなってくる。
これでいいんだ。
これが正しい。
そう思うのに気持ちが揺らぐのは、きっと俺自身が寂しいからだ。
一緒に住んでいるくせに、昼間もずっとそばにいたい。
それは俺のわがままで、宮下のためにはならないから。
これでいい。
空になったパックを握りつぶして、息を吐く。
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