八 仕事の話

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帰宅後、宮下から唯香の話を聞かされた。 買物? 唯香が宮下と? 何のために??? びっくりして言葉が出ない。 「先輩が忙しそうなので、代わりに俺とってことでした…」 歯切れの悪い宮下の口調がひっかかる。 何かを隠しているような。 いや、違う。 隠しているのではなく、言えないのかもしれない。 どちらにしろ、あまりよい傾向ではない。 そのうち唯香には、きちんと話さなきゃいけないのだろうと思いつつ。 先送りにしてしまっていた。 一番怖いのは、唯香から、母や祖父へ伝わって。 そこから社長である叔父の耳に入ること。 そうなれば宮下がよく思われないことは想像に難くないから。 俺のせいで宮下を傷つけることだけは、したくない。 唯香を口止めできるのだろうか。 あっちもこっちも、気が重くなる話ばかりだ。
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