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単純っていうか、簡単っていうか…………
「ばいばい、また明日!」
「うん、ばいばい。」
ニッコリと笑って手を振る雫に少々呆れる。
……将来、男に引っ掛けられそうで危ないな。
ばっちり引っかかりそうだし。
気づくと、元気良く走っていく姿が見えた。
そんな彼女を見てたらそんなのどうでも良くなった。
ふと、あの交換ノートを思い出した。
あれを雫に相談するべきだったかな?
あんな感じでも、真面目なことはしっかりとするタイプだ。
しかし、やはりこれは秘密のほうがいいのか……?
まずは書いてみるとしよう。それで迷ったら頼らさせてもらおう。
雫なら交換ノートの1つや2つもやったことがあるだろう。
「明部長?どうしたの、そんなとこ立ってて。」
はっと我に帰った。
「ああ、雫を見送ってただけさ。ごめんごめん。」
部活行かないと。
交換ノートは家に帰って考えるとしよう。
「今日先生いないんだって。ご指導よろしく。」
「あ、うちの部活もいないのか。って、僕やるのか……」
責任が多いな。
苦笑いを浮かべるには十分だった。
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