turn1-1

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「ちょ、そんな簡単に言うなって」 まだついてこようとする。 仕方なく立ち止まり、蹴りを入れる。 「あぶねっ!」 あくまでもふりだが。 「僕についてくんなよ。いくら雫と仲いいからってさ?」 「いやだって、ほか頼れそうなのいないし……」 とたんに、僕から溜息が溢れる。 「はっきり言うか?女子は頼れない男子は嫌う。特に雫なんかは守ってもらう側だ。ヘタレで、ストーカーもどきなお前が好かれる可能性は低い。むしろ好かれたら奇跡だ。雫にとってお前はクラスメイトだ。それ以上でも以下でもない。僕でさえそうなんだからな?」 溢れた苛立ちと呆れをすべてぶちまけた。 「……どうしろって…………」 たじろぎだした姿に余計に腹が立つ。 「だから!自分で考えて行動しろ!」 立ち竦む吉津になんの気も使わず、校門を早足で出ることにした。
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