序章

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「なぁ礼治、お前何がええ?」 くるっと目の前の席の奴が後ろを向く 憎たらしいほどイケメンな友人の『安城 康人』は、女でもない俺に笑顔で話しかけてきた スポーツ万能で、爽やか笑顔とかモテ男決定だろ 「んー…、女装以外ならなんでもいーかな」 「…俺もあれは勘弁やわ」 さすがの康人も顔を曇らせる メイクやらコスプレやらをさせられ、生き地獄だったもんな… 「俺的にはさ、無難に喫茶店とかいいと思うねんけど」 「あぁ、悪くないな」 「コーヒー豆ならうちのを買ってくれればええしな」 「康人の目的はそれか!!」 「まぁまぁ、お前もパンを売ればええやんか」 「喰えない奴め…」 渋々顔を賛成ととったのか、康人はクラス委員に早速提案しやがった 奴の人気もあってか、クラスで過半数を占めて可決された
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