序章

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学校から家まで歩けば15分のとこを、走って5分で帰宅した 「ただいまー」 「おかえり、早かったわね」 部屋の奥から玄関まで声が届く 珍しく母親が帰ってきているようだ 「母さんこそ珍しいな。どうしたのさ?」 「今日はアルバイトの子がいてくれたから、早めに帰ってきたのよ」 お互い、顔の見えない会話を続ける 多分母親は晩御飯の仕度でもしてるのだろう ……パンを皿にのせるだけのことを 母親は親戚のおじさんが経営しているパン屋さんで働いている そのおかげで、ほとんど毎日食卓にはパンが出てくる まぁ嫌いじゃないけど、さすがに飽きてくるから、たまにご飯が恋しくなるけど 俺はすぐさま洗面所に駆け込み、濡れた衣類を脱ぎ捨てて風呂に入った
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