序章

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「ただいまー!!」 風呂に浸かってると、やかましい声が耳に入ってきた (もう帰ってきたのか…) 凛とした可愛らしい声の主は、我が妹の『松神 倫』 見た目はお人形かのような可愛い顔立ちのくせに、俺に対してはツンツンしてやがる ツンデレにしちゃ、デレがない最悪な性格だ 学校ではモテてるようだが、彼氏とかいう存在を見たことがない 多分、男には冷たいんだろう… 中学三年の倫は、来年には高校生 同じ学校にはなりませんようにと、心から願っておこう というのも、倫はうまくいけば俺と同じ学校になるかもしれないのだ 俺の学校には、倫の憧れの先輩がいるらしい 全く誰なのかは知らないのだが、一年生だとは聞かされたような…… その時に散々、『兄貴がいなければ、喜んで行くんだけどなぁー』 なんて言ってくるからイラッときて、 『どーぞ、学力が足りなくて来れない言い訳に使ってください』 なんていやみを言ってしまう俺も、可愛くない兄貴だよな… まぁ、似た者同士ってわけです
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