きっかけの日。

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「どうぞ、よろしくお願いします」 頭を下げる。 美形はまた喉を鳴らして笑い、頭を撫でた。 「これから、お前は俺の犬だ。 俺は龍宮 帝」 龍宮 帝(りゅうぐう みかど)。 桐生家の下の家だ。 龍宮の人とは、何回か会ったことがある。 幼い頃だから、良く覚えていないが。 「直紀、です」 「よし、直紀。 今から直紀は俺の忠実な犬だ。 そうだな…俺のことは、ご主人様と呼べ」 ふむ、なかなか変態なことで。 「はい、ご主人様」 これがおれの、飼い犬の始まり。
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