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普通の授業と特に変わりはなく授業は進み、昼休み。
午前の授業を終えて、ため息をつく。
別に出来ないわけではないが、好きではないのだ。
経済的な勉強は好きだったけども。
嫌でも、将来に必要だったものだったし。
ご飯、だな。
そう思った矢先に、ブツッという放送のかかる音がした。
『あー…生徒会会長、龍宮だ。全校生徒今すぐ体育館に集まるように。5分以内とする。以上』
のんびりとしていたクラスメイトたちが一斉に立ち上がり走っていく。
華也さんっぽい可愛い人達は僅かに顔を赤らめ、嬉しそうだ。
「えー…めんどー!」
椅子にぐでーっと寄りかかり言葉を漏らす皐月。
周りを見れば、すでにおれらしか教室に居ない。
華也さんも走っていった組か。
「っしゃーね!行くか、直紀」
「なにがあるの?」
無人の廊下を二人で小走りに行く。
だって5分以内だからね。
「さぁね。僕も知りたいところさ。貴重な昼休みを潰されてんだからなー。まぁ、生徒会は妄想の材料だからな」
「妄想?」
「そこはスルーを求む」
了解、の意味を込めて頷く。
残り2分も無くなってきてしまったので、走って体育館に向かう。
廊下を走っていけない。
規則を守る生徒が言いそうな台詞だが、今はしょうがない。
ご主人様の命令だったし。
それに、前からの友達が言うには
「そんなのバレなければ関係ないから」
らしい。
同意する。
体育館に行けば、すでに殆どの生徒が集まっていた。
バラバラに立っているので、自由なのだろう。
おれと皐月は入り口付近の壁に寄りかかるようにして立った。
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