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「死んでくれませんか?」
そう言って、僕に笑いかける君。
こんな場面でも君にときめいてしまう僕はもう狂っているのだろうか。
「君がそう望むなら、僕は今すぐにでも死ぬよ」
君の目をしっかりと見据えながら僕は言う。
「……じゃあ早く死んでください。」
僕を睨む君の目。
嗚呼、こんなにも君が愛おしいのに君は僕を拒絶する。
最後くらいは僕を愛してくれたっていいじゃないか。
しかし僕の望みは叶わない。
それならばー…
「じゃあ君が僕を殺してよ。」
「…え?」
「君は僕に死んで欲しいんでしょ?なら、君が僕を殺してよ。」
さぁ、早く。
君に愛されない僕ならこの世界にいても意味がない。
それならば、最期は君に殺されて死にたい。
君が震える手でナイフを持つ。
あぁ、僕らがまだ仲良かった頃、君にあげたナイフだ。
まだ使ってくれてるんだね。
今からそのナイフで君に殺されるっていうのに、無性に嬉しくなる。
さぁ、早く。早く。
僕を殺して。
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