長谷川シュウヤ③

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辿り着いた場所は、まさかの“敗北”だった。 負けて初めて色々と反省点が出てくる。俺は自分の力を過信しすぎていた部分があるんだろう。 “アイツ”に人間カードを教えているうちにそれが生まれたのかもしれない。 まだまだ人に物を教えられるほどの実力だってないのにな。 まあ、じいさんに敗北したのは全て俺が未熟だったからだ。 それ以上もそれ以下もない。ただ自分が愚かだったから。 髑髏ルーレットの解除方法もないと思っていたのに、カードを取り上げて最終的にはスマホの電源を落とせば機能しなくなるなんてのも新情報だったしな。 考えてみれば、どんな機能にも穴があるって事だ。確かに3割の確率で、相手を絶対に閉じ込める事ができるなんて条件が有利すぎる。 俺は一から人間カードの知識について学び直す事にした。 じいさんに手を貸す約束はしたから、これまでの俺は捨てる事にした。 ただ“アイツ”の存在だけは心配だったから動向は追っていたんだ。
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